アカウンティング・スクール特集 大学別レポート第3弾は、青山学院大学の会計プロフェッション研究科について紹介します。青山学院大学は、多くの会計人を輩出しており、青学会計人クラブメンバーという団体によってOB・OGとの交流も行われているようです。また、現在青山学院大学に所属する会計学の先生方も著名な方が多く、大変魅力ある専門職大学院ができあがると期待できます。 |
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名称
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青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科会計プロフェッション専攻 |
定員
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入学定員80名(収容定員160名) |
入試概要
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・一般入学試験 |
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☆一次審査(筆記試験) |
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出願期間:2005年1月8日(土)〜17日(月) |
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筆記試験:2005年1月27日(木) ※予定 |
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☆二次審査(一次審査合格者のみ二次審査へ) |
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出願期間:2005年2月10日(木)〜15日(火) |
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面接試験:2005年2月22日(火) ※予定 |
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☆出願書類 |
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各必要書類、志望理由書
(会計職を志望する理由、自己アピール等を1,000字程度) |
・社会人入学試験 |
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☆一次審査(書類審査) |
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出願期間:2004年12月10日(金)〜20(月) ※予定 |
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☆二次審査(一次審査合格者のみ二次審査へ) |
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出願期間:2005年1月18日(火)〜24日(月) ※予定 |
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面接試験:2005年1月29日(土) ※予定 |
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☆出願書類 |
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各必要書類、志望理由書(会計職を志望する理由、自己アピール等を1,000字程度)、課題レポート(テーマ未定。2,000字程度) |
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選抜方法
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・一般入学試験 |
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☆一次審査(筆記試験) ※(1)〜(3)はすべて必須 |
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(1)会計学(大学卒業程度) 試験時間 60分(4問中3問選択) |
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(2)簿記(日本商工会議所検定簿記2級程度) 試験時間60分 |
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(3)会計英語(大学卒業程度) 試験時間30分 |
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※一定の要件を満たせば、(2)または(3)は免除 |
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☆二次審査(面接試験) |
・社会人入学試験 |
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☆一次審査 |
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書類審査(提出された書類に基づき審査) |
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☆二次審査(一次審査合格者に対して口述試験を行います) |
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学費
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現在は公開されておりません |
問合せ先
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青山学院大学専門職大学院事務室 TEL:03-3409-8025 |
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1, 青山学院大学の専門職大学院について |
青山学院大学には、すでに国際マネジメント研究科(MBA)および法務研究科(法科大学院)といった2つの専門職大学院があります。そして今回、会計プロフェッション研究科という会計専門職大学院が加わることになります。大学側は、これら専門職大学院による相乗効果の期待できる教育が行なえると確信しているようです。そのうえで、『倫理教育の徹底』と『国際人の養成』を2本の柱とした『健全な会計マインドを備えたプロフェッション』の養成を目的としています。
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2, 会計プロフェッション研究科のカリキュラムについて |
教育内容としては、新公認会計士試験制度およびその短答式試験一部免除について配慮し、金融庁の方針に合致した教育内容を基準としています。会計専門家として必要とされる知識は、簿記・財務会計・管理会計・監査、そしてそれらに関連する企業法・租税法・IT・経済・経営・統計等です。このカリキュラムからわかることは、新公認会計士試験制度に対応する科目が非常に充実しているということです。そしてこの中で、総勢16名の研究教員と実務家教員(うち10名が公認会計士、税理士等の実務資格保有者の予定)を揃え、教育と研究の連携、さらには、OB・OGで組織する青学会計人クラブメンバーを中心とする監査法人、公認会計士事務所および税理士事務所でのエクスターンシップ授業等も設置しています。こういったカリキュラムを前提として、公認会計士をはじめとした税理士、米国CPA等の資格取得希望者、企業や公的機関でCFO、CAOとして活躍を希望する者、公認会計士のリカレント教育、その他会計に関連する資格や実務に従事したいと希望する者等を育成したいと考えているようです。
また、注目すべき点として、税理士試験の科目免除ができることが挙げられるでしょう。これはHP上でも修士論文の作成を条件として認めています。他校でも科目免除が可能ではないかという噂があるところもありますが、青山学院に関しては明確に示しています。さらに、海外CPAの取得に関しても、それに対応する講座等を設置予定であり、公認会計士以外の資格取得に関しても力を入れております。
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3, 会計プロフェッション研究科の入試について 〜KALSからのアドバイスも含めて〜 |
入試は、一般入試と社会人入試に分かれています。まず、一般入試についてですが、これは筆記試験の1次審査と面接試験の2次審査に分れています。筆記試験の試験科目は、上記の表に挙げたとおりです。しかし、(2)については、公認会計士試験短答式試験合格者、日商簿記1級合格者、税理士試験の簿記論または財務諸表論合格者等については試験が免除されます。また、(3)についても、TOEIC730点以上、TOEFL PBT550点以上またはCBT213点以上(スコアカード提出。スコアカードは2年間有効)、英検準1級以上等であれば、試験が免除されます。ここに挙げた以外にも要件がありますので、それらに関してはHPやパンフレット等を参照して下さい。では、それぞれの対策についてですが、(1)に関しては、4問中3問が必須となります。出題分野は、財務会計論、管理会計論、監査論を予定しているようです。また、試験時間が60分ということからも、1問の解答量はそう多くないかと思います。よって、上記3分野を広く浅く、という勉強が必要です。(2)に関しては、いうまでもなく、日商簿記2級の問題集等での勉強をするべきでしょう。商業簿記、工業簿記両方から出題されるとのことです。試験時間が短いので、反射的に解答できるくらいまでに仕上げましょう。(3)に関しては、英語の会計単語の説明が出題されます。つまり、英語で書かれた専門用語を日本語で説明するのです。したがって、会計の英語の専門用語を覚えるようにしてください。勉強の仕方としては、英文会計のテキストや訳書の巻末等に載っている対訳表を使って単語を覚えてください。その次に、その単語が日本語ではどのように説明されるかということを教科書や会計学辞典等で調べ、暗記してください。試験時間が30分のため、そんなに量は出題されないかと思いますが、ここでの減点は致命傷となりかねないかもしれません。
2次審査は面接ですが、この内容に関しては、具体的にはわかりませんが、志望理由書の提出が求められている以上、それに関する質問は必須でしょうし、将来計画についても問われるのではないかと思います。すなわち、前回の明治大学とそう大差はないかと思うので、第2弾に記載されているものを参考にして対策を練ってください。
次に、社会人入試についてですが、これは筆記試験がなく、書類審査と面接のみです。この意味を良く考えてください。客観的に判断できるペーパーの試験がないのです。したがって、課題レポートは納得のいくまで校正し、提出するようにしましょう。テーマが未定なので内容に関するアドバイスはできませんが、重視したいところは、どれだけ論理的に書かれているか、ということです。この点は学者なら必ず見ているところなので気をつけてください。志望理由書に関しては、一般入試の場合と書き方の流れは同じですが、社会人入試である以上、今までの実務に絡めて書くことが必須です。どのような問題意識のもとから、自分が会計専門職大学院を目指すこととしたのか。そして、それを今後のキャリアにどのように結びつけ、最終到達地点はどこなのか。夢を語ってください。それでいいと思います。面接も、『口述試験』とされています。会計の知識が問われても仕方ないです。よって、筆記試験がないからといって、会計学の勉強を怠ってはいけないでしょう。
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