MBA・経営・商学系
D・Mさん
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科

○試験レポート
 慶應ビジネススクール(以下KBS)も試験は1次、2次とありますが、1次は提出した調書による書類審査でした。

調書の内容としては
  1. 現在までの職歴とそこで何を学んだか?
  2. リーダーシップとは何で、自分にはそれがあるか?
  3. KBSでの勉強が自分のキャリアプランにどのような意味があるのか?
  4. 企業と非営利組織におけるマネジメントの共通点と相違点とは?
といったところでした。
私は1月初旬の出願締め切りに向け、月末頃から調書を作成し始めました。月末に概ね内容を作成し、提出までの2週間をチェックの期間に充てました。面接時にはこの調書に基いて質問がされますので、アピール点は伝わるか、内容に矛盾はないか、誤字脱字はないか、毎日毎日見直しました。

提出後約2週間で調書による1次試験の結果発表がされ、110名程度の募集から名程度に絞られていました。いよいよ2次試験の本番、まずは面接です。私は面接に際して事前に2つの準備をしていました。1つは面接での質問を想定したQ&A集の作成でした。これは提出した調書に書いた内容をセリフ化しただけなのですが、PR点を明確にし、主張に一貫性を持たせるという点で役に立ったと思います。

2点目の事前準備は、少しでもリラックスするための方法でした。人は誰でも初対面で特に緊張感を覚えるもの、そこでKBSのホームページで開示されている教授の顔を覚えておいたのです。面接会場のドアをノックし開けると、そこには既に知っている顔ばかり、この方法で随分とリラックスできたと思います。

そこでの質問内容は、
  1. 志望動機
  2. 日本的経営の問題点
  3. 将来のキャリアプラン
  4. 2年間の経済的目処など
といったところでした。ここで私が感じたことは、面接官は私の問題意識と動機の強さを見ようとしている。つまり私がどのようなことを考え、どの程度のやる気があるのかを判断しようとしているのだということでした。雰囲気としては、終始笑いに包まれた和やかなもので、それなりに自分の考えやキャリアプラン等、アピールできたと思います。

 2つ目は小論文でした。設問は2問、新聞か何かに掲載された中高年の雇用に関するエッセイを要約し、自分の考えを述べるというものでした。時間は120分。そのエッセイは書き方が若干掴み辛いものでしたが、何とかまとめることができ、私は分程度で書き上げることが出来ました。これはKALSでの訓練の賜物だと思います。

 最後は英語です。設問はジャックウェルチが行ったGEでのステートメントを要約するもの3問と、GMAT形式の問題5問でした。英語力がある方にとっては何のこともない問題でしょうが、私は多少苦労しました。一応、解答欄を埋めることは出来たものの、客観的に採点をすると半分程度か。仮に今回の受験が失敗で終わった場合は、この英語だろうと考えていました。しかし、私が合格できたということは他の試験科目に比べてプライオリティーが多少低いのでしょう(侮ってはまずいですが)。以上で本試験終了が修了しました。

○今後、受験される方へのアドバイス
 今回受験し、重要だと感じたことは、1つ目は如何に自分をアピールするかであるということでした。これは、自分の強みが何であるかを考え、将来その強みをキャリアにどう生かして行くのか、普段から考えていくことが重要だと思います。これが、1次での調書及び面接で生きています。2つ目は論述力です。

調書でも2次の小論文でもこの論述力が問われています。これを高めるには訓練しかありません。様々なテーマについて書き、専門の方にアドバイスをいただく。これを繰り返すしかありません。3つ目は英語ですが、最近の傾向としては、長文読解、GMAT形式、文法問題が中心だと思います。このような様々なパターンを想定し、普段からコツコツやっておく必要があります。そして、最後に調書でも、面接でも最も問われているのは「やる気」だと思います。自分を信じ、このやる気をアピールして下さい。必ず道は開けます。

○KALSで役に立った点
 KALSで最も役に立った点は、小論文と経営学での論述力が高まったことだと思います。論述力を高めるには、繰り返し書き、専門の方にアドバイスをいただく、これ以外に方法はないと思います。KALSでは宮内先生ご指導のもと、ある事柄についての問題点を分析し、自らの考えを明確に書く、これが短時間で出来るようになったと思います。

Close Window