心理系
H.Mさん

久留米大学大学院 心理学研究科 臨床心理学専攻 
九州産業大学大学院 国際文化研究科 国際文化専攻


臨床心理士資格をめざして
私は心理士として働いていましたが、学部卒で臨床心理士の資格が取得できないこともあり、将来のことを考え、大学院受験を決めました。当然、臨床場面で様々な問題意識を抱いたことが、研究への意欲を掻き立てたことも理由です。臨床経験は面接では有利に働いたと思います。

英語対策
英語対策の勉強は、KALSの授業のみでした。きちんと予習をして、週一回授業を受けて確認するということを繰り返すことで、かなり力がついたように思いました。英語の専門用語の対策もしっかりと取っていただけたので、授業以外では特に何もしませんでした。読んだだけで頭の中で訳すのと、実際に手にペンを持って書くのではかなり違いがありますので、必ず、訳を紙に書いて勉強をすることをお勧めします。

授業で当てられて答えを述べるというのはかなり、プレッシャーになりましたが、そのためにしっかりと予習することができました。私の場合はなるべくビデオ受講は避けてライブで授業を聴講しました。確かに指名されたりするのは恥ずかしいですが、合格する為のハードルとして乗り越えていかねばなりません。

心理学対策
宮川先生の心理学概論の授業はかなり参考になりました。臨床心理の大学院といっても、基礎心理の知識がなければ話になりませんので、基本的なことの確認および学習にとてもよかったと思います。参考書では「試験に出る心理学」が参考になりました。また、過去問の検討では心理臨床大辞典が役に立ちました。この本は値段がかなり高いので、図書館で閲覧しておりましたが。あと、「臨床心理学キーワード」(有斐閣)もよく活用しました。

本試験報告
実際の試験では、ちょうど台風が接近していたこともあり、前々日に現地入りしましたが、結局これが正解で、前日は一日新幹線も飛行機も動かず、危うく受験ができないところでした。遠方の受験の際には大事に大事を取ることが大切と思います。きちんと下見もするべきです。

面接では、遠くから来て頂いて・・・といった感じで、特に研究計画について聞かれることもないまま終わってしまったものもありました。臨床心理の場合受験者がとても多いので、面接時間は5分から長くても10分くらいでした。

研究計画書は、研究してきたことの流れでの内容でしたので、特に問題はありませんでしたが、聞くところによると卒論などと異なる場合、かなりつっこんで聞かれるそうです。

受験者数が多い為、だいたい2,3人の面接官で何部屋も同時並行に面接を行なうスタイルが多いように思いました。やはり、希望する研究室の教授となんらかの接点を持っていたことが何かとよかったと思います。もちろん、それで受かりやすくなったことは決してなかったと思いましたが、一番大事なのはペーパーテストの実力です。第2希望の大学は研究室訪問はせずに受験しましたが、問題なく通りました。しかし、学会等を利用して挨拶をして、メールの交換、研究室訪問で得られるものも多くありました。モチベーションも高まりましたし、紹介して頂いた大学院生から大学では配布していないふるい過去問題を譲っていただき、対策ができたもの大きかったと思います。

「興味があるから…」ではダメ
最後に、この世界で仕事をしてきたこともあり思うことは、「心理に興味があるから」くらいの気持ちで志望すると後で後悔をすることになるということです。安定や余裕を望むことは難しいということを心して、それでもなお志望したいという方が目指されるべきと考えます。


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