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MBA・経営・商学系 |
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H・Mさん |
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神戸大学大学院 経営学研究科
早稲田大学大学院 商学研究科 |
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はじめに
大学院へ進学する人々の動機というのは様々です。しかし、大学院を志す者に共通する点は、「将来〜になりたい。」という明確な目標をもっていることでしょう。本文では、字数制限もあることなので私の大学院への志望動機は省略し、みなさまが関心を持っている点を中心に話を進めていくことにします。
科目別勉強法
「英語」
英語で基準点をもうけている大学院があるほど、大学院入試の中でも専門の英語はもっとも重視される科目です。いくら専門の論述が優れていても、英語ができなければ合格することはできないのが現状です。しかし、専門の論述があまりできなくても英語がかなりできれば合格できることもまた事実です。したがって、英語は絶対に苦手にしてはならない科目です。
私はそれまで専門の論述英文をほとんど読んだ経験がなかったので、論文になれる対策として河合塾ライセンススクールの「基礎英語」と「総合英語」を受講しました。
この2講座は非常にレベルの高いもので、かつ論文を読むノウハウを短期間に養成してくれるものであるため、英語に絶対の自信がない人以外には是非ともお勧めしたいです。はじめの頃は、様々な分野の英文を取り扱っていることもあり、ほとんど理解できずあきらめる人もいますが、大部分の人は理解できていないのでくじけず真剣に打ち込み、わからないことは先生に質問することが必要です。
そして、一回授業を受けただけでは不十分なので、ビデオで後日復習することを勧めます。私の場合、授業を受けた後に家に帰って復習し、後日ビデオで再確認し、重要なところをもう一度勉強し、それでも足りない時はもう一度ビデオ受講するという方法を採り、試験直前にはかなりの読解力を身につけることができました。
そして、試験対策として「経営系英語」を受講しました。この講座では、本番の雰囲気になれるために毎回時間を計って試験を行い、その後前回の試験の解答をするという方式をとっていました。講師は経営・商学に精通している方であったので、文章の背景にある事実や理論を詳しく丁寧に教えてくれたので、非常に理解しやすかったです。この教科もまた、ビデオで復習することが重要です。
しかしながら、このような授業の内容だけやっていれば合格ラインに到達するというわけではありません。私の場合、河合塾ライセンススクールに過去問題が多数あったので、とりあえず自分の専攻する学系すべての大学院の問題を解き、時には『ハーバード・ビジネス・レビュー』(原文)の中から興味がある論文を読みました。もちろんこれらの英文の日本語訳はありませんが、自分が出した日本語訳が論文として首尾一貫していることが感じ取れれば、その訳はだいたい合格ラインに達していると思ってよいでしょう。英語力を向上させるにはこつこつとやるしかないので、毎日少しずつでも継続して英文を読むことが必要です。
「専門科目(経営学)」
試験では、たいてい1000字〜1200字の論述を1題から2題要求されます。その為、試験本番で突然論述構成を考え、解答を書くという行為は時間的にも困難であり、あらかじめ解答を作成しておくことが必要となります。はじめの頃は、論述を書くことになれてないこともあり、ひとつのテーマをまとめるのに2時間から3時間かかることもありますが、重要なことはいくら時間がかかっても質の高い論述を完成させることです。テーマ選定に関しては、過去問、宮内先生が授業で述べた個所、カーレント・トピックスを押さえておけば十分で、だいたい数にしてテーマぐらいになる。
専門科目は暗記を必要とするので、できるだけ早いうちに自分なりの解答を作成し、ひたすらその論文を繰り返して読むことが必要です。しかし、中には1200字程度の論文を題覚えることに抵抗がある人もいるので、そういう人は私のように1テーマについてノート1ページに箇条書きにしてまとめることを勧めます。最近では、あらかじめまとめてある著書が販売されていますが、他人がまとめた文章というのは非常に覚えにくいので、面倒くさくても自分の言葉でまとめることが必要でしょう。
「面接対策」
面接で聞かれることはおおよそ決まっており、あらかじめ質問されると予想されることに対する答えを事前に作成しておけば十分本番で対応できます。河合塾ライセンススクールには、過去に面接で何を聞かれたのかがかかれてあるアンケートが多数あるので、それを参考にしながらだいたい問ぐらいの解答を作成すればよいと思います。
「研究室訪問」
研究室訪問を実際にする人はあまりいないけれども、私は実際にしてみて本当によかったと思っています。というのも、試験勉強の仕方や試験の合格基準などを結構教えてくれ、さらには実際に講義にも参加することができたからです。研究室訪問をしたからといって受かりやすいということは決してありませんが、教授によっては今年度はとるつもりがないのに募集したり、外部からは採用するつもりがないことなどがあり得るので、第一志望の研究室ぐらいは訪ねたほうがいいと思います。しかし、中には研究室訪問をいやがる教授もいるので、その場合は無理に会いに行く必要はありません。
「試験を終えて」
私が大学院に合格できたのも、河合塾ライセンススクールに入校して多くの優秀な先生に指導して頂いたからです。特に、宮内先生、堅田先生には私のために多くの時間を割いていただき、本当に感謝しています。また、河合塾ライセンススクールで出会った仲間やスタッフのみなさまが、私の悩みなどを聞いてくれたおかげで諦めずに無事第一志望の大学院に合格することができました。
私が今回大学院試験を終えて感じたことは、自分をうまくコントロールできれば、合格することができるということです。試験勉強というのは非常に苦痛なことであり、無理してやりすぎるとすぐに息詰まったりストレスがたまったりします。そういうときに、自分をうまくコントロールしてリフレッシュさせ、モチベーションを試験当日まで持続させることができれば結果的に合格を勝ち取ることができます。
1週間に一回は友達と遊ぶようにしたり、図書館や自習室のみで集中して勉強し、家ではいっさい勉強しないようにしたりして、自分なりのリフレッシュの方法を見つけだすことが必要です。精神的に息詰まっているときにいくら勉強しても頭には入りません。効率よく勉強するには、まず精神を安定させモチベーションを持続することが必要であり、そうすれば自ずと結果はついてくるものなのです。
大学院入試というものは学部入試に比べて、極端に情報が少ないです。受験者のみなさまはできるだけ多くの大学院に精通している人物に話を聞き、自分にあった勉強法を導き出すことが、大学院合格への近道だと思います。
以上のことが大学院を受験される方の参考になれば光栄です。末筆ながら、みなさまの合格を心より祈念申し上げます。
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