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法学・政治学系 |
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T・Iさん |
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神戸大学大学院 法学研究科 専修コース
早稲田大学大学院 政治学研究科 |
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○やるべきことをやり切ること
(大学院進学という進路選択)
世間一般の常識として文系学部の学生は企業に就職するのが当然と思われているようだ。そんな常識からすると二浪一留という身上でまだ学生を続けようとする私など常識のない人間の類かもしれない。その様な点を考慮すると文系の進学希望者は、受験勉強のモチベーションを維持するに足る強い動機付けが必要だと思う。
ちなみに、私は中学の頃から将来は国際政治専攻の研究者を志し大学院へ行くつもりだった。だが、学生時代を通じ研究者より国際政治の現場に近いジャーナリストを志すようになった。そこで、受験勉強をする時点では、将来フリージャーナリストとして活動する際のバックボーンや学術的な視点を構築するという位置付けで進学を選択した。
一方で母校である成蹊大学から他大学院を受験した理由は、第一に成蹊大学に私の専門としたい分野の教授がいないこと。第二に大学院の規模が極端に小さく環境面で活性化が望めなかったことである。大学院は学部と異なり学校やゼミでの関係が密であり、学校がつまらないからといって行かないわけにはいかない。
そこで、環境や気持ちの面で余裕を持って専門分野の研究を行える学校を志望校とするよう心がけた。よく、いわゆる一流大学でない学校の出身者が難関大学の大学院へ進学したりすると「学歴改造」などと言って中傷する者がいる。だが、非合法な裏口入学などでなく自らの努力により公平な試験で合格している訳であるから、とやかく言われる筋合いの話ではないのだ。だから、どのような大学の出身者も正々堂々と自分に合った大学院を受験してもらいたい。
(合格までの道のり)
私は、3年次の秋から過去問や要項などを入手したり市販の本などで院入試について調べていた。これにより受験校や受験科目の選択などを早めに行うことができ4年の春以降、学習に専念することができた。実際の学習においては、4月から6月までは専門科目をほぼ無視して苦手科目の英語の強化を図った。
私は河合塾ライセンススクールで「法学系英語」を履修していたが、授業後に必ず先生の所へ行き採点をしてもらい復習した。同時に大学受験時代の参考書で英語の文法など知識的な分野も再学習した上で過去問をひたすら解いた。
他方で専門科目の学習は6月半ばから行い、並行して研究計画書の構想も立てていった。専門科目では、志望校の学部で使用されている教科書を用い過去問に問われている部分を重点的に学習することが無駄を省くのに最も良い方法と言える。ただし、私は7月に研究室訪問を行ったので専門分野の最も基礎的な部分はまんべんなく全て学習し一通り口頭で説明できるまでにした。
一方で7月中頃からあまりに多く集めた過去問を全て処理するには時間的に厳しい状況が続いたが、粘って全てを本番直前までにやり遂げた。これが、やるべきことを諦めずにやり切ったという自信になり、試験には余裕を持って臨めることができた。今後、受験する人たちも受験生活を通じこのような自信をつけ試験会場へ行ってもらいたいと思っている。
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