法学・政治学系
M・Fさん
一橋大学法学研究科 専修コース

一.はじめに
 私はこの度、一橋大学院法学研究科から合格をいただくことができました。非法学部出身の私にとっては高すぎるハードルだったのですが、やはり、あたりまえのようですが、周到かつ相当の努力が攻を成したのだと思います。

 大学院入試は、短期決戦なだけに方法の工夫が必要であることも事実です。私の体験が少しでもお役に立つことができれば幸いです。

二.学習方法
(1)英語
 英語は4年の春休みに社会科学系の解答付問題集を和訳することから初め、時間を気にせず構文を把握することを心がけました。この時期に始めたことは4月から高レベルの法学系英語を受講するにあたって、とても役に立ったと思います。予備校が始まってからは授業の復習に力を入れました。制限時間を設けて答案を作成する授業は週一回の力試しの場となり、本番さながらの緊張感をもつことができました。

 私の場合、英語の力を伸ばすのに必要不可欠だったことは、「法を勉強すること」です。過去問の英文によって得る知識も多いのですが、やはり法学的な訳文を作成するためには日本語で法律を勉強することが実力に直結します。私は英文を読んでいて知識が足りないと思った分野を中心に、法学の本を楽しみながら数冊読みました。

(2)専門科目
 専門は演習問題の答案を作成してゼミの先生に添削してもらいました。初めのうちは法学的な答案がまともに書けず、先生も私もショックだったのですが(汗)、めげずに言われたことを克服するようにがんばりました。早いうちに答案を客観的に見てもらい、自分の「書く力」を自覚することはとても大切です!今後の勉強の方向性など、いろいろ得ることも多いです。

三.本試験について
(1)一次試験
 一橋の専修コースは英語と専門科目の計4題で3時間なので、試験があっという間に終わってしまいます。英語は訳語を迷ったり、構文を立ち止まって考える時間がほとんどなく、それだけに実力が要求されます。専門では、思いもよらない問題が出て、頭が真っ白になりましたが、出題とピントを合わせるように注意しながらその場で考えました。

(2)二次試験
 口述試験では、志望動機、院での研究、将来の進路などの一般的な質問が中心でした。噂では突っ込みが厳しいと言われていたのですが、そのようなことはありませんでした。

 私自身、院試の二次は人物考査程度であると考えていました。しかし、一橋の場合は合否が分かれるれっきとした競争試験です。面接で問われるのは、おそらく見る人が見ればわかる&ラ強に向かってきた態度なのだと思います。だからこそ、ここに来て「できるだけのことはすべてやった」と自信を持ち、それを表現することができるように努力した人が合格するのではないでしょうか。

四.おわりに
 私のような浅学非才な人間が院試を乗り越えるにあたって、法学計英語の堅田先生や大学のゼミの先生には本当にお世話になりました。また、時に辛いこともある受験生活で大きな支えとなってくれたのはやはり友人や家族です。この場を借りて、心から感謝したいと思います。

 これから受験をなさるみなさんも、一歩一歩課題を克服しながら日々合格に近づいていってほしいと思います。どんなに大変な努力も、結果によってすべて報われる比が必ずくるのですから。みなさんのご健闘を心よりお祈り申し上げます。

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