税理士科目免除
T・Hさん
聖学院大学大学院 政治政策研究科 経済政策コース

 私は税理士資格取得を前提に大学院進学を考えました。平成年度からの税理士法改正に伴い、志望校の選択には時間を費やしました。6月上旬頃に科目免除等に関するホームページや『社会人のための大学院ガイド』で、先ず志望校を絞り込みました。

但し、気を付けて頂きたいのは、ガイドの要約された内容だけでは受験できない場合があるので(特に社会人入学で、税理士資格の科目免除を考えている方、東京国際大学院は会計科目合格者しか税法研究科の受験ができなかったと思います)実際に募集要項を取り寄せ、直接問い合わせることをお薦め致します。聖学院大学大学院の受験は7、、2月と年3回の試験のうち月の受験を目指しました。

受験科目については、「参考小論文(時間制限1時間、2000字以内)」と「研究計画書に基づく面接」でした。小論文対策としては、社説の要約を中心に行いました。また、簿記知識もないため独学で3・2級と勉強しました。簿記を全く知らない方は、最低3級位は基礎として身に付けてから税法の勉強に入ったほうが効果的だと思われます。

 7月にKALSの「税法ガイダンス」に参加の際、堅田先生に教えて頂いた『税法入門』(金子宏著)を自分なりにノートに要約し、基礎を勉強しました。その後、同著者の『租税法』や『現代税法講義』(北野弘久著)を中心に読みました。

実際は9月からの秋期コースで宮内先生の「小論文・論述対策講座」を受講しました。論述に対して苦手意識を持っておりましたが、文章構成や論題に対する糸口を最初に先生が大筋について説明して下さるので、自然と自分なりの書き方のパターンなどが身につき、添削指導によって弱点も客観的に捉えることができました。

社説の要約より、実際に書くことが非常に重要だと思いました。研究計画書については、時間もなかったこともあり、先の参考文献で基礎的な知識を一通り踏まえて書き出したのが9月下旬からで、何とか2週間弱で叩き台を書き、それを堅田先生に添削して頂き、指摘箇所を直し月の下旬に書き上げました。

このとき税法講座が開設されていませんでしたが、計画書作成の前に堅田先生の「税法補講」のビデオを見ると税法の理解や問題点、テーマを絞り込む参考になると思います。

 試験に関しては、小論文は横罫線のみの解答用紙でした。概算で1200〜1400文字位しか書けなかったように思います。税法の教授が客員教授の為か、面接官は志望科目と直接関係のない先生2名でした。研究計画書は、研究の論点を3つに分けて書いたのですが、内容がちょっと浅いと言われました。

特に内容に関して専門的な質問はなかったのですが、「自分がこの大学院を志望した理由、このテーマをどのように研究したいか」など一応は計画書に記入した内容を再度質問されましたので、論点はなるべく絞る、2つ以上の論点の場合も、より関連性のあるものが良いでしょう。また、計画書の内容を言い方を変えて答えられるようにしておくのも1つの対策になると思われます。

 大学院受験に関しては、情報が得にくいという部分がありますが、KALSには受験に関する情報もさることながら、熱意のある先生や、親切なスタッフの方々が大勢いらっしゃいます。

この場をお借りして、宮内先生、堅田先生、森さん、伊丹さん、そして事務の方々に短い間でしたがお世話になりました、厚く御礼申し上げます。そして、あまり参考にはならない部分もあると思いますが、これから受験を考えている方々の参考になれば幸いです。ご健闘をお祈り申し上げます。


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