このたび私は、東京大学公共政策大学院、北海道大学公共政策大学院に合格しました。本稿ではこの経験をもとに、英語、専門科目、学習[研究]計画書の3点について述べたい。
英語〜TOEFL/TOEICスコア提出
両大学院とも英語の筆記試験はなく、TOEFLやTOEICのスコア提出であった。基準点は公表されていないが、可能なかぎり高いスコアをとってアドバンテージを得たいところである。大切なことは、スコア提出は出願と同時なのでそれまでに受験できる回数はかぎられており、また成績表が届くまでの日程を考慮しなければならない。したがって早めの準備が不可欠であり、計画的な学習と受験が求められる。
勉強方法はオーソドックスだが、対策用参考書で問題の解き方を覚え、練習問題を数多くこなした。とりわけ語彙を増やすことに力を入れた。リスニング対策として耳を慣らすことは言うまでもないが、私は解答の手がかりとなる文を聞き取る訓練に重点を置いた。TOEFL・TOEIC双方とも、解法テクニックを徹底して身につけ、試験そのものに慣れることが重要である。
専門科目〜KALS授業を基軸に
私は専門科目として政治学と国際関係(国際政治)を選択した。政治学・国際関係ともにKALSの授業を軸として勉強を進めた。膨大な範囲にもかかわらず、両科目とも澤里先生のテキスト・レジュメは見事に重要なポイントが詰まった充実した内容で、まずこれを徹底して覚えることに努めた。これを行えばかなりの実力がつくと思う。次に授業で学習した範囲や関連事項を、政治学・国際関係の参考書などを読んで重要事項を補強した。
また、大学院ごとに出題傾向が異なるので、過去問をよく検討し必要と思われる文献を見ておく必要がある。常に日本政治、国際政治の動向にも注視し、時事問題にも注意を払った。心がけたことは用語を断片的に学習するのではなく、大きな流れの中に位置づけながら覚えたことである。かぎられた時間のなかで質の高い解答が求められるので、覚えた内容が即座に出てくるぐらいの勉強が必要ではないだろうか。まんべんなく学習することを基本に、どんなテーマが出題されても対応できる体制を整えたい。
研究計画書
計画書学習[研究]計画書も筆記試験と同様にきわめて重要である。面接は基本的に計画書に沿って行われるので、計画書に関しどのような質問にも対応できる準備が必要。計画書を書く上で、@自分が大学で学習してきたこと(あるいは実務経験など)を整理し、Aそれを踏まえて大学院で何を学習・研究したいのか、B大学院で学んだことを修了後にどのように活かしていくのかを熟考し、文章に反映させることが必要である。私は澤里先生に見ていただき、先生のアドバイスをもとに推敲を重ね、最終的に納得するものを書くことができた。
大学院進学後のビジョンを描く
大学院入試に臨むにあたって、自分はどうして大学院に行きたいのか、大学院に行って何を勉強し、どう将来につなげていきたいのかというビジョンを持つことが大切であり、その目標達成のために効率的かつ効果的な勉強が必要である。受験勉強は大変だが、自分は必ず大学院に行くという強い意志をもっていれば最後まで続けられると思う。目標に向かって一生懸命努力して、夢をかなえてください。最後に、澤里先生をはじめ、事務局の方々に大変お世話になりました。本当にありがとうございました。感謝しています。私の経験が公共政策大学院、政治学・国際関係系大学院、他研究科大学院を志望している方々に参考になれば幸いです。皆様のご健闘をお祈りしています。
|