国際関係、政治政策系
T.Uさん

一橋大学大学院 社会学研究科 国際社会学専攻
早稲田大学大学院 政治学研究科 国際関係専攻


定年退職後の挑戦
私は、大学卒業後すぐさまビジネスマンとなり、68歳の直前まで約46年間会杜で働いた後に大学院受験を志したのですが、幸い69歳で何とかその志を果たすことができました。その意味では、これは一老人の合格体験記であり、若い皆さんには参考になるか疑問がありますが、同じような立場にいる方もおありかと考え拙い経験を記させて貰います。

大学院への進学を思い立ったのは会社を離れる1年前でしたが、勉強しようと考えた研究科目は、国際政治あるいは国際社会に関連するものでした。これは、大学時代に専攻した法律学とは全く異なるものでしたので、新聞・雑誌等で得られた知識以外に殆ど基礎的・体系的な素養がないため、このギャップをどう埋めるかという問題がありました。

このギャップを取り敢えず小さくするために、仕事と両立する放送大学の3年次に編入し、政治学と歴史学を中心に勉強しました。しかし、この勉強はそれなりに有意義でしたが、志望する大学院の過去問題や履修科目等を調べていくうちに、とても充分とは言えないことが分かってきました。これがKALSへ入学することになった直接の動機です。

KALSを中心とした受験勉強
KALSには約1年間在籍させて貰いましたが、最初の半年は国際関係論、法学政治学英語、小論文・論述強化および政治学の4科目を、後の半年では復習の意味を込めて、国際関係論と法学政治学英語の2科目を受講しました。

小論文・論述強化を除いては、いずれも澤里先生の講義でしたが、英語については難解な論文の構造解析などよくわかるようになりましたし、専門科目については今何がホットなイッシューであるかがよく理解できるようになりました。その意味で、KALSへ入ったのは正解であったと考えます。

ノート6冊分の答練
KALS講義をベースに、まず専門科目については、基本書を一冊選んでその要点を書き出すと共に、志望大学院の過去6年分の問題を解答する練習を行いました。要点の抜き書きと回答の練習で100頁の大学ノートは6冊ほどになりましたが、これは自分の理解を深めると共に、試験直前の復習にも非常に役立ったと思います。過去問の中にはKALSの講義や基本書だけでは足らず、別の参考書を数冊読まなければならないものも若干ありました。英語は、専ら過去問を、辞書を見ずに時間をはかりながら解答する練習を行いました。初めての単語はその後辞書で確かめ、単語帳を作って覚えました。

研究計画書と面接
研究計画書は、かねがね心に抱いていたテーマが明確でありましたので、割と早く準備できました。ただ、構成等については澤里先生のご指導もあって何点か直しました。面接試験では、その内容について様々な角度から質間が出ましたが、何とか答えられたものの、一瞬戸惑ったものもありました。当然ながら、自分が書いたものについて、充分な理解が必要であることを痛感しました。

振り返ってみれば、69歳の老人にはかなりハードな受験勉強であったかなという思いがあります。しかし、本番はこれから。「年寄の冷や水」とならないように頑張ります。最後ながら、河合塾のご親切な皆さんには、何かとお世話になったことを感謝し、御礼を申上げます。



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