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当校元受講生による「合格者講演会」の模様をお伝えします。この講演では、大学院進学を目指したきっかけから実際の大学院入学後の様子についても触れていただきました。皆さんの進路選択の際に参考になると思います。ぜひ、ご一読ください。


東京学芸大学大学院 教育学研究科 学校心理専攻 臨床心理コース
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 ヒューマンケア科学専攻 Fさん(女性)の場合
合格者講演会@KALS河合塾ライセンススクール池袋校2006.5.7

[KALSに決めた理由]

 私がKALSに入講した4月には、既にその前の年の秋から入講して受験準備を始めているひとたちも大勢いたので、「遅れをとった!」と思いました。私はKALSに決めるまで、3〜4校の予備校を回って比較していました。

最終的にKALSに決めたポイントは、講師が信頼できること、そして受付の応対(質問に誠実に答えてくれるかなど)でした。KALSは過去問閲覧もできます。私は皆さんより年上で、家族を持っており、仕事もしていましたから、とにかく時間がなく、いかにして「労少なくして功多くするか」を常に考えていましたから、KALSで効率よく情報収集ができるということも、決めの大きなポイントでした。

[志望校の絞り方]

 当初は、自分が国立大学出身だったこともあって、大学院も国立を考えていました。夏前から各大学院のオープンキャンパスに足を運び、雰囲気などを見て回りました。受験間際に訪問するのはよくありません。メールで研究室訪問を打診してみて、色よい返事が返ってきた大学院数校に訪問しました。そして、自分との相性と、自分が研究したい分野を指導してくれる教授がいるかどうかで決めました。

自分の研究分野を研究している教授の探し方は、各大学院のHPの他、心理の各学会のサイトも役に立ちます。日本心理学会や発達心理学会など、様々な学会のサイトがありますので参考にしてみてください。

それから、指定校の1種、2種という言葉に惑わされないようにした方がいいです。1種だから高度な指導だとか、そういったことではないです。ちなみに学芸大は2種です。

[なぜ臨床心理士になりたいのか?]

 まず、「なぜ臨床心理士になりたいか?」という点について、今一度自問してみることも大切だと思います。面接試験用の答えではなく、自分自身が本当に納得できるような答えを考えてみることです。なぜかというと、受験生活の中で、モチベーションが下がってくるときがあるんですが、そのとき、自分が納得できる答を持っているということが大きな意味を持つからです。大学院を出て、こういう職場でこんな仕事をしている、という具体的なイメージを描いてみるとよいと思います。

自分が納得できるしっかりした答えがあれば、皆がモチベーションの落ちてくる夏場を乗り越えることができます。自分に負けてしまうと、倍率の低いところでいいや…など安易な方向に流れたりしがちです。圧迫面接の場合、しっかり準備をしていかないと、「もし〜だったらどうしますか?」というあらゆる否定的な質問に、うろたえてしまいます。

[専門科目の参考図書]

参考本についてですが、私は、エール出版の「私の合格体験記」を参考としました。「心理学辞典」はもちろんのこと、有斐閣「新心理学の基礎知識」、同じく有斐閣「心理学」も良いと思います。

KALS坂井先生の「初学者のための 心理学概論」では、後半になると、用語説明のレポートが出されますが、本にのっていることをそっくりそのまま書くのでなく、自分の言葉で説明できるかどうかが重要です。でないと他の受験生と差がつかないんです。関係性も含め、自分の言葉で論理的に書く、ということが大切なポイントだと思います。

以上挙げた本を全て網羅することができれば、完璧な受験対策ができると思いますが、現実にはそうはいかないと思います。東京大学出版「心理学」は、コンパクトにまとまっていますが新しいテーマも扱っている本で、時間のない私は、この本にはかなりお世話になりました。

[専門英語の学習法]

英語についてですが、KALSの「心理系英語」は、ヒルガードをテーマ別にまとめたテキストを使っていますが、授業に臨む前に予習をしていかないと、効果が半減すると思います。授業中に初めて訳しているようではだめです。大学院入試で差がつくのは英語です。心理学ではほとんど差がつかないので、英語で差をつけることができれば、かなりお得だと思います。

私の受験校の英語問題は分量が多く、速読が要求されました。また、標題をつけたり、要約問題なども、落とし穴が用意されていますが、それにひっかからないようにしてください。

「辞書持込可」というところは、それなりに量が多く、実際には辞書を引いている時間など試験中にはない場合が多いです。辞書持込可であっても、全部自力で解いてしまってから、最後にせいぜい3語ぐらいキーワードを辞書で引くことができればいい、と思っていたほうがよいと思います。

英語力をつけるのには時間がかかるので、後になるまで待っている必要はなく、今からでもすぐ自分なりの勉強法で勉強を始めた方がいいと思います。私の場合は通勤の行きかえりに、電車の中で英語の勉強をしたりしていました。とにかく、点差は英語でつく、ということは覚えておかれるとよいと思います。それから論述でも差がつくと思います。

[論述力強化法]

論述問題が出題されるところがほとんどですが、若い方はメールやPCばかりで、手書きに慣れていない方も多いと思いますから、本番中に手の止まっているひともいたくらいです。日頃から「書く」という訓練も必要です。

論述力をつける意味でとてもお薦めなのが、KALS佐々木先生の「小論文・論述強化」です。佐々木先生のロジックをマスターすることで、論述力がめきめき上達していくのがわかりました。つたない文章にも、毎回丁寧なコメントを下さり、自分の答案が翌週の授業で使われたりすると、気恥ずかしくもうれしくもあり、「また頑張ろう!」という気になったものです。心理以外のテーマの論述もこなしているうちに、幅広い視野と、確かな論述力が身についたと思います。志望校に論述問題の多いひとは、KALS「小論文・論述強化」を受講されるとよいと思います。

[統計について]

統計学についてですが、これは基本がとても大切な科目です。とにかく自分に合う本を探すことです。統計ができないと、大学院に入学してからとても困ることになります。

[KALSの利用法]

 KALSには質問書制度があるので、何か質問があれば、質問書を提出すると、先生からビッシリ答が返ってきてびっくりします。試験直前ではなく、時間的に余裕のあるときに質問書をどんどん出すといいと思います。

予備校のメリットとして、クラスメートとの交流ということも挙げたいと思います。受験情報はクラスにいる周りのひとから入ることが多いのです。私はKALS在籍中に、6人の友達ができ、皆別々の大学院に進学しました。彼らも、「あきらめないこと」と「友達を作ること」が、予備校時代の最も大切なことだと言っています。

私は、仕事と家庭がある上に、受験勉強をしていて、時間的にも体力的にもとてもきつく、受験を辞めようと思ったことがあります。退学手続きをしようとKALSの事務局に行ったとき、スタッフの方に「最近お疲れですね」と声をかけられました。「そうなんです、もういっぱいいっぱいで…」と答えましたところ、普通なら「そういわず、頑張ってくださいよ」といわれると思いますよね? でも、その方はガンバレとは言わず、「そうですよね、大変ですよね。」と共感してくれました。「わかってもらっている」と思ったら全身の力が抜け、とても気が楽になりました。そのときスタッフの方が「よかったらチューターもいるので、相談してみたらどうですか?」とすすめてくれました。肩を押されるままにチューターに相談にいくと、なぜ臨床心理士になりたいのかと聞かれ、その質問に対して、とうとうと熱く語っている自分に気づいたんです。私はKALSを辞めたいんじゃない、臨床心理士になりたいんだ…!とそのとき実感しました。そういった経緯があって、今の自分があるのです。

[研究計画書など]

色々お話しようと思っていたのですが、時間がなくなってきてしまいました。他にお話したかったことは、ノートの取り方。これは、自分なりのノート作りというものを工夫して、論述ができるようなものを作っていかれるとよいと思います。

研究室訪問ですが、これは、訪問してもよいところとそうでないところがあります。そして試験直前に訪問するのはだめです。大学の雰囲気などは、オープンキャンパスなどの機会に知ることができますので、そういった機会に是非訪問されてみてくだい。

研究計画書は、早めに仕上げるようにする方がよいと思います。出願ギリギリになってくると、荒れたものになってしまいます。時間をかけて取り組んだ方がいいです。一度書いて見たら、例えば1週間くらい時間をおいてもう一度読んでみる。そうすると、他人の目で見ることが出来るようになりますから、効果的だと思います。説得力あるものを書くためにはこういった工夫も必要かと思います。

[面接試験]

面接試験については、私の受験した大学院についていえば、面接官は4名。複数の面接官がいる場合はたいてい、役割分担がされていて、一人はつっこみ、一人はただ聞くだけ、といったような感じになっていることが多いです。

答えにくい質問のときは、私は少し時間を稼ぎながら、猛スピードで頭の中で考えを整理して、同意してくれる面接官の方を見て、にこやかに答えるようにしました。そうすると、うなずいて聞いてくれる面接官に流されるようにして、鋭い突込みを入れていた面接官も、納得してくれたりしました。

こんな感じで、圧迫面接にも必ず抜け穴がありますので、それを早く見抜いて、上手く切り抜ける方法を探すことが大事だと思います。面接官の方はプロなので、太刀打ちはできませんから、わからなければ素直にわかならいと言った方がいいと思いますし、やりこめようなどとは思わないことです。

  

以上、大急ぎでいろんなお話をしてしまいましたが、皆さんが志望校に無事合格されることを心よりお祈りいたします。

(2007年KALS大学院入試ガイドブック 心理系大学院合格者講演会 を加筆修正したものです)


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