I.筆記試験対策
[専門科目]
筆記試験の出題科目としては、財務会計論を中心とした会計学、簿記(日商簿記検定2級程度)を出題するところが多いようです。
財務会計論の入試対策については、一般的な大学院入試での対策と同様、いわゆる“教科書”と呼ばれる書籍を地道に読み、理解を進めることです。
一方、簿記の中でも商業簿記については、日商簿記検定2級の問題集を使うと良いでしょう。ただ、会計を初めて学ぶ方は、3級レベルから手をつけたほうが良いと思います。簿記の中でも工業簿記、または原価計算を出題する学校では、少しひねった問題を課すところがあります。そのような大学院を受験する場合、当該大学院のシラバス等から、どのような教科書を学部生が使っているのかを調べ、それを読み込むのも入試対策の有効な方法のひとつでしょう。いずれにせよ、簿記に関しては“体で覚える”ことが重要です。演習問題をたくさん解くようにしてください。
もちろん、すべての会計専門職大学院の入試科目が、会計学、簿記ばかりではありません。監査論や管理会計あるいは企業法を出題するところもあります。これらの対策については、財務会計論の勉強の仕方と原則同様です。つまり、教科書と呼ばれる本を何回も読み返して、その内容を理解することです。また、小論文を出題する学校もあります。小論文試験では、@問題に対する的確な解答をしているか Aその解答が論理的に説明されているか という2点に気をつけて解答すると良いでしょう。
[英語]
さらに、英語も必修あるいは選択として出題されています。しかし、分量も難易度もそれほど要求されていないので、日々、会計に関する英語に触れ、しっかり点数が取れるようにしましょう。
また、TOEICあるいはTOEFLのスコア提出が義務付けられている大学院もあり、一定の点数以上のスコアを提出することで選択科目が一部免除されるといった大学院もあります。このような制度を利用し、他の科目に力を入れられるようにすることもお勧めいたします。
各校の入試問題を見る限り、難問で解答しづらいというよりは、基本的で幅広い範囲の知識が求められていると思います。そのあたりを重視して、学習されると良いでしょう。
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