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		［1］　 ［2］　 ［3］　 ［4］　 ［5］ 専門職大学院の誕生の背景から、既存の大学院との違いなどをわかりやすく解説しています。専門職大学院を知る"はじめの一歩"です。 3.2000年「専門大学院」の登場とその限界 このような状況の中、1999年9月の大学審議会の答申「21世紀の大学像と今後の改革方策」を受ける形で、大学院設置基準が改正されました。翌2000年4月、専門職大学院の前身とも言える「専門大学院」が開校します。 専門大学院は、高度専門職業人養成に特化した修士課程であり、すなわち"研究者ではなく職業人、それも専門的な職業に就くためのハイレベルな教育を施す"目的で設置されました。このモデルになったのは、欧米の専門大学院＝"プロフェッショナルスクール（Professional School）"です。 ことアメリカでは、法曹関係者を養成する「ロースクール」、高度ビジネスパーソンを養成する「ビジネススクール」、医療関係者を養成する「メディカルスクール」など、各業界のプロフェッショナル、リーダー的な役割を果たす人材を育てる学校が早くから設置され、長い歴史・実績を持っていました。日本でも半ばこのシステムを踏襲したわけです。専門大学院は2003年度までに、10校が開校しました。 日本の専門大学院では、その設置基準において「教員数は従来の2倍、その3割程度は実務経験が必要」とされました。高度専門職業人を養成する上で、きめ細かい実践的な教育が必要不可欠であることの表れとも言えます。 このように、力強く動き出したかに見えた専門大学院ですが、早くも"限界"が唱えられます。それは、専門大学院の位置付けが従来型の修士課程の一類型に過ぎなかったからです。 アメリカでは研究大学院（Graduate School）と専門大学院（Professional School）が明確に区別されています。しかし、日本ではこの2つの分化が制度的に不明確だったのです。結果として、大学院のカリキュラム編成にも従来型を踏襲せざるを得ず、「"研究者養成"の場としての大学院」から脱し切ることはできなかったのです。
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